使わない土地の相続は即売却すべき理由と実践手順
2026年2月13日
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相続した土地が「負動産」になる前に知っておくべきこと
実家の土地を相続したものの、使う予定がない。
そんな状況に直面している方は少なくありません。相続した土地は「資産」と考えがちですが、使わない土地は維持費や税負担ばかりがかさむ「負動産」になる可能性があります。
とくに地方の空き家や更地は、固定資産税が最大6倍になるケースもあり、所有し続けるだけで経済的な負担が増していく可能性があります。さらに、地価が下落傾向にある地域では、売却のタイミングを逃すほど資産価値が目減りしてしまうリスクも考えられます。
本記事では、使わない土地を相続した際に即売却すべき理由と、買い手を見つけるための具体的な手順、さらには意外なニーズまで徹底解説します。相続した土地の扱いに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
使わない土地を即売却すべき5つの理由

維持費と税負担から解放される
土地を所有し続ける限り、固定資産税や都市計画税などの税金が毎年課されます。
とくに更地の場合、住宅用地の特例が適用されないため、建物がある場合と比べて固定資産税が最大6倍、都市計画税が約3倍も高くなってしまいます。1年単位では数万円でも、10年、20年と続けば数百万円の支出になるでしょう。
さらに、土地の管理にも手間と費用がかかります。草刈りや不法投棄の監視、防犯対策、害獣対策など、放置すれば近隣住民とのトラブルにつながる可能性もあるでしょう。遠方に住んでいる場合は、管理委託費用も必要です。
売却すれば、これらの維持費と税負担から完全に解放され、手元に現金が入ってきます。
3年以内なら特例措置で税負担を軽減できる
相続した土地を売却して利益が出ると、譲渡所得税がかかります。しかし、相続した不動産に関しては、3年以内に売却すれば特例措置によって税負担を大幅に抑えられる可能性があります。
代表的な特例が「取得費加算の特例」と「空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除」です。取得費加算の特例では、相続税の一部を取得費に加算でき、譲渡所得を圧縮できます。空き家の特別控除では、一定の要件を満たせば譲渡所得から最大3,000万円を控除可能です。
期間を過ぎてしまうとこれらの特例措置が受けられず、売却後に手元に残るお金が大幅に減ってしまうため、売却を検討しているのであれば早期の決断が重要でしょう。
地価下落リスクを回避できる
土地の資産価値は地価の変動に大きく左右されます。
都市部では再開発やインフラ整備によって地価が上昇する可能性もありますが、地方では人口減少や高齢化によって地価が下落傾向にある地域が少なくありません。数年後に今と同じ価格で売却できる保証はないのです。
とくに相続した土地の地価が上昇傾向にある場合は、売り時を逃さないためにも早めに売却を検討したほうが良いでしょう。地価が下落してから売却しようとしても、買い手が見つかりにくくなり、さらに価格を下げざるを得なくなる悪循環に陥る可能性があります。
相続トラブルを未然に防げる
相続時に土地を共有名義にした場合、新たに相続が発生すると共有者がどんどん増えていきます。
共有名義で土地を売却するときには共有者全員の承諾が必要になるため、共有者が増えるほど売却が困難になります。連絡が取れない共有者がいたり、意見が対立したりすると、売却自体が不可能になることもあるでしょう。
もし共有者全員が今後土地を使う予定がないのであれば、土地を売却したお金を法定相続分通りに分割したほうが、将来的なトラブルを回避できます。換価分割という方法を使えば、財産を均等に分けられ、相続人間の不公平感も解消できるでしょう。
現金化で資産の組み換えが可能になる
使わない土地を所有し続けても、そこから収益は生まれません。
しかし売却して現金化すれば、その資金を別の投資や生活資金に充てることができます。たとえば、収益性の高い不動産への投資、老後資金の準備、子どもの教育資金など、より有効な資産運用が可能になるでしょう。
土地という流動性の低い資産を、流動性の高い現金に変えることで、ライフプランに合わせた柔軟な資産管理が実現できるのです。
相続した土地を売却する具体的な手順

ステップ1:相続登記を完了させる
相続した土地を売却する前に、必ず相続登記を行う必要があります。
相続登記とは、亡くなった方から相続人へ土地の名義を変更する手続きです。2024年4月から相続登記が義務化されたため、相続開始を知ってから3年以内に登記しなければ、過料が科される可能性があります。
相続登記は、土地の所在地を管轄する法務局で行います。必要書類には、被相続人の相続した戸籍謄本類、相続人の戸籍謄本、住民票、遺産分割協議書または遺言書などがあります。書類の収集に時間がかかるため、できるだけ早めに着手しましょう。
手続きが複雑な場合は、司法書士に依頼することも検討してください。不動産会社に売却を相談すれば、提携している司法書士を紹介してもらえることもあります。
ステップ2:不動産会社に査定を依頼する
相続登記が完了したら、不動産会社に土地の査定を依頼します。
査定では、土地の立地、面積、形状、周辺環境、地価動向などを総合的に評価し、適正な売却価格を算出してもらえます。複数の不動産会社に査定を依頼し、価格や対応を比較することをおすすめします。
査定方法には、簡易的な机上査定と、実際に現地を訪問する訪問査定があります。正確な価格を知りたい場合は、訪問査定を選びましょう。査定は無料で行っている不動産会社がほとんどです。
ステップ3:媒介契約を締結する
査定結果に納得できたら、不動産会社と媒介契約を締結します。
媒介契約には「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」の3種類があります。専属専任媒介契約は1社のみに依頼し、自分で買主を見つけることもできません。専任媒介契約は1社のみに依頼しますが、自分で買主を見つけることは可能です。一般媒介契約は複数の不動産会社に同時に依頼できます。
それぞれにメリット・デメリットがあるため、土地の特性や売却希望時期に合わせて選択しましょう。
ステップ4:売却活動と条件交渉
媒介契約を締結すると、不動産会社が売却活動を開始します。
インターネット広告、チラシ配布、不動産情報サイトへの掲載などを通じて、買主候補を探します。購入希望者が現れたら、売買代金や引き渡し時期などの条件を交渉しましょう。
交渉では、価格だけでなく、引き渡し時期、測量の有無、境界確定の要否なども重要なポイントです。不動産会社が間に入って調整してくれるため、希望条件を明確に伝えましょう。
ステップ5:売買契約の締結と決済
条件がまとまれば、売買契約を締結します。
契約時には売買契約書を取り交わし、手付金を受け取ります。手付金は売買代金の一部として後に充当されます。契約書には、売買代金、支払方法、引き渡し時期、瑕疵担保責任の範囲などが明記されます。
決済日には、買主から残代金を受け取り、所有権移転登記を行います。同時に土地を引き渡し、取引が完了します。決済は通常、金融機関で行われ、司法書士が立ち会います。
ステップ6:確定申告を行う
土地を売却して利益が出た場合、翌年の確定申告で譲渡所得を申告する必要があります。
譲渡所得税の計算では、売却価格から取得費と譲渡費用を差し引きます。取得費加算の特例や空き家の3,000万円特別控除を適用する場合は、確定申告時に必要書類を添付しましょう。
税務手続きが複雑な場合は、税理士に相談することをおすすめします。
買い手を見つけるための実践的なアプローチ

不動産会社の仲介サービスを活用する
最も一般的な方法は、不動産会社に仲介を依頼することです。
不動産会社は、豊富な販売ネットワークと専門知識を持っており、適切な買主を見つけるためのノウハウがあります。広告宣伝、価格設定のアドバイス、契約手続きのサポートなど、売却に関する一連の業務を代行してくれるでしょう。
仲介手数料は発生しますが、スムーズで確実な売却を実現するためには、プロの力を借りるのが賢明です。
不動産会社の買取サービスを検討する
早期に現金化したい場合や、買い手が見つかりにくい土地の場合は、不動産会社の買取サービスも選択肢です。
買取では、不動産会社が直接土地を購入するため、仲介よりも早く売却できます。ただし、買取価格は市場価格よりも低くなる傾向があります。仲介で売れるまで待つ時間と、買取で早期に現金化するメリットを比較検討しましょう。
特殊な形状の土地や田舎の土地でも、買取であれば売却できる可能性があります。
空き家バンクや自治体の制度を利用する
地方の土地や空き家付きの土地の場合、自治体が運営する空き家バンクを利用する方法もあります。
空き家バンクは、空き家や空き地の情報を登録し、移住希望者や土地を探している人とマッチングするサービスです。自治体によっては、移住促進のための補助金制度もあり、買主にとって魅力的な条件を提示できることがあるでしょう。
登録は無料で、自治体の窓口やウェブサイトから申し込めます。
意外なニーズを見逃さない
一見売れにくそうな土地でも、意外なニーズがあることがあります。
たとえば、農業を始めたい人向けの農地、太陽光発電事業者向けの広い土地、資材置き場や駐車場として活用したい事業者など、用途によっては需要が見込めます。不動産会社に相談する際は、こうした多様なニーズも視野に入れて提案してもらいましょう。
また、隣地の所有者が土地を拡張したいと考えているケースもあります。隣地所有者に直接声をかけてみるのも一つの方法です。
売却時の注意点とよくある失敗

境界確定を怠らない
土地を売却する際、境界が明確でないとトラブルの原因になります。
隣地との境界が曖昧な場合は、測量を行い、境界確定をしておくことが重要です。境界確定には隣地所有者の立ち会いと同意が必要で、費用は数十万円かかることもありますが、後々のトラブルを防ぐためには必要な投資でしょう。
境界が確定していない土地は、買主が購入を躊躇する要因になり、売却価格が下がる可能性もあります。
土壌汚染や埋設物の確認を行う
土地に土壌汚染や埋設物がある場合、売却後に買主から損害賠償を請求される可能性があります。
とくに工場跡地や商業地として使われていた土地は、土壌汚染のリスクがあります。売却前に土壌調査を行い、問題がないことを確認しておくと安心です。埋設物についても、地中に古い建物の基礎や廃棄物が残っていないか確認しましょう。
問題が発覚した場合は、買主に事前に告知し、価格交渉の材料とすることが誠実な対応です。
契約内容を十分に確認する
売買契約書の内容は、必ず細部まで確認しましょう。
とくに瑕疵担保責任の範囲や期間、契約解除の条件、違約金の取り決めなどは重要なポイントです。不明な点があれば、不動産会社や司法書士に質問し、納得してから契約を締結してください。
契約後に「知らなかった」では済まされないため、慎重な確認が必要です。
まとめ:使わない土地は早期売却が最善策
相続した使わない土地は、維持費や税負担がかさむ「負動産」になるリスクがあります。
固定資産税や管理費用の負担、地価下落リスク、相続トラブルの可能性など、所有し続けることのデメリットは少なくありません。一方、3年以内に売却すれば特例措置を活用でき、税負担を大幅に軽減できます。
売却の手順は、相続登記、査定依頼、媒介契約、売却活動、契約締結、確定申告という流れで進みます。不動産会社の仲介や買取サービス、空き家バンクなど、複数の選択肢を検討し、自分の状況に合った方法を選びましょう。
境界確定や土壌汚染の確認など、売却時の注意点を押さえておくことも重要です。適正価格での売却を実現するために、複数の不動産会社に相談し、専門家のアドバイスを活用してください。
使わない土地を早期に売却することで、経済的負担から解放され、現金化による資産の有効活用が可能になります。相続した土地の扱いに悩んでいる方は、ぜひ早めの行動を検討してください。
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